1980年代のハリウッドでは、スポーツやダンスを題材にしたドラマ映画が人気ジャンルの一つで、『トップガン』や『フットルース』などオリジナル・サウンドトラック(サントラ、OST)から複数のヒット曲が生まれるほどでした。

ぜひ映画も音楽も楽しんでください!

(2024年8月28日 松原ひさし選)

『アイ・オブ・ザ・タイガー』サバイバー

Eye of the Tiger – Survivor 1982年

シルヴェスター・スタローン主演のボクシング映画『ロッキー3』の主題歌。ハスキーなボーカルが印象的なアメリカン・ハードロックで、全米で6週連続1位を記録しグラミー賞受賞。出演したハルク・ホーガンの入場曲などとしても有名です。

『フラッシュダンス…ホワット・ア・フィーリング』アイリーン・キャラ

Flashdance… What a Feeling – Irene Cara 1983年

青春ダンス映画『フラッシュダンス』の主題歌。世界中で大ヒットを記録し、アカデミー歌曲賞とグラミー賞をW受賞しました。歌手のアイリーン・キャラは映画『フェイム』(1980年)の主役&主題歌で一躍スターダムに。日本では、麻倉未稀が日本語でカヴァーし、TVドラマ『スチュワーデス物語』の主題歌としてヒットしました。

『フットルース~メイン・テーマ』ケニー・ロギンス

Footloose – Kenny Loggins 1984年

ケヴィン・ベーコン主演のダンス映画『フットルース』の主題歌。軽快な曲調で、サントラやMTVでのヒットもあり社会現象になりました。歌手のケニー・ロギンスは、翌年にチャリティソング『ウィー・アー・ザ・ワールド』に参加、トップガン(1986年)の主題歌もメガヒットするなど、当時の売れっ子でした。

『ホールディング・アウト・フォー・ア・ヒーロー』ボニー・タイラー

Holding Out For A Hero – Bonnie Tyler 1984年

ケヴィン・ベーコン主演のダンス映画『フットルース』の挿入歌。緊迫感あるドラマチックな曲調で、日本では高校ラグビーを題材にしたテレビドラマ『スクール☆ウォーズ~泣き⾍先⽣の7年戦争~』のテーマ曲として、麻倉未稀の日本語カバーが特に有名です。

『バーニング・ハート』サバイバー

Burning Heart – Survivor 1985年

シルヴェスター・スタローン主演のボクシング映画『ロッキー4 炎の友情』の主題歌。前作に引き続きサバイバーが担当。興行的にシリーズ最大のヒットとなりました。なお、劇中では好敵手アポロの入場曲としてジェームス・ブラウンが『リヴィング・イン・アメリカ』を披露しています。

『デンジャー・ゾーン』ケニー・ロギンス

Danger Zone – Kenny Loggins 1986年

トム・クルーズ主演のアクション映画『トップガン』の主題歌。迫力の戦闘機シーンとあいまって、エネルギッシュな疾走感でモータースポーツの定番曲となりました。スピード出し過ぎ注意です!

『愛は吐息のように』ベルリン

Take My Beneath Away – Berlin 1986年

トム・クルーズ主演のアクション映画『トップガン』の挿入歌。同じ映画のサントラから2曲目のヒット曲で、全米1位やアカデミー賞を取りました。ムーディでアダルトな曲調が劇中ラブシーンを盛り上げます。

『グローリー・オブ・ラヴ』ピーター・セテラ

Glory of Love – Peter Cetera 1986年

空手映画『ベストキッド2』の主題歌。王道の感動系バラードで、全米ビルボード1位をはじめ、アカデミー賞やグラミー賞にノミネート。「100万ドルの歌声」と評されるハイトーンで透明感のあるボーカルが、ひ弱な主人公を奮い立たせてくれます。シカゴ時代の代表曲『素直になれなくて』(1982年)もおすすめです。

『心の夜明け』ケニー・ロギンス

Meet Me Half Way – Kenny Loggins 1987年

シルヴェスター・スタローン主演のアームレスリング映画『オーバー・ザ・トップ』の主題歌。歌手のケニー・ロギンスが歌った映画『フットルース』や『トップガン』のヒット曲と打って変わり、美しいバラードです。ちなみに、映画公開当時は男子校で腕相撲熱が瞬間沸騰したものです。サントラからはSammy Hagar『Winner Takes It All』もヒット。

『タイム・オブ・マイ・ライフ』ビル・メドレーとジェニファー・ウォーンズ

(I’ve Had) The Time Of My Life – Bill Medley, Jennifer Warnes 1987年

パトリック・スウェイジ主演の青春ダンス映画『ダーティ・ダンシング』の主題歌。ミドルテンポのデュエット・ソングで、運命の人に出会えたことを喜ぶ歌詞が最後のダンスシーンを盛り上げます。ジェニファー・ウォーンズにとっては『愛と青春の旅立ち』(1982年)に続き、2曲目の映画からのNo.1ヒットとなりました。

『恋はワイルド・シング』エックス

Wild Things – X 1989年

トム・ベレンジャー、チャーリー・シーン出演のコメディ野球映画『メジャーリーグ』の挿入曲。キャッチーロックで、劇中の試合終盤に主人公が登場するシーンを盛り上げます。プロレスラー大仁田厚の入場曲や野球ニュースの定番曲となりました。オリジナルは英サイケバンドのトロッグスで、ジミ・ヘンドリクスやザ・ランナウェイズもカバーしています。

『フィールド・オブ・ドリームス』ジェームス・ホーナー

Field of Dreams – James Horner

ケビン・コストナー主演の野球映画『フィールド・オブ・ドリームス』には主題歌はありませんが、サウンドトラックがアカデミー賞にノミネートされグラミー賞を受賞。作曲家のジェームス・ホーナーは『タイタニック』や『アバター』など数々の映画音楽を手がけています。

参照

アメリカ映画主題歌ベスト100

映画団体アメリカン・フィルム・インスティチュート(AFI)が、2004年にアメリカ映画100周年を記念して選んだ100曲のリスト。

関連プレイリスト

【洋楽】映画ヒット曲 1980年代

まだまだいい曲あります!もっと知りたい方やもっと聴きたい方はこちらでお楽しみ下さい。

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