「ロックを学ぶのならば、まずはそのパイオニアであるビートルズを聴こう!」というのがお決まりではありますが、現代のサウンドとは違いすぎて、なかなか聴く気になれない…という方、多いと思います。
そこで今回は、各世代毎でビートルズっぽい曲を厳選しました。こちらがビートルズへの入口となれば幸いです。

・Panic! at the Disco
「Nine in the Afternoon」

2008年に発表されたセカンドアルバム『Pretty.Odd.』に収録。ビートルズ中期のようなサイケ感満載の1曲。そもそも「Pretty.Odd.」自体が全編ビートルズ・オマージュなアルバムで、‘ビートルズ感’を知るには最適な1枚となっています。ただしPanic! at the Discoは元々エモポップなバンドで、他のアルバムは全く違う音楽性なので注意。

・Jet
「Look What You’ve Done」

2003年に発表されたファーストアルバム「Get Born」に収録。Jetといえば「Are You Gonna Be My Girl」のような激しいロックンロールのイメージが強いですが、この曲のように綺麗なスロー~ミディアムテンポの曲も意外と多いです。ピアノの使い方、曲の展開にビートルズ愛を感じますが、特にドラムから感じるリンゴ・スター愛が秀逸な1曲。

・Radiohead
「Karma Police」

1997年に発表されたサードアルバム「OK Computer」に収録。毎回実験的なアルバムを世に送り出しているRadioheadですが、その根本にはビートルズの精神が根付いています。この曲もビートルズの「Sexy Sadie」を思わせるようなコード進行や、ピアノの使い方が印象的。『90年代にジョン・レノンが生きていたら書いていたであろう曲』とも評される1曲。

・Tears For Fears
「Sowing The Seeds Of Love」

1989年に発表されたサードアルバム「The Seeds of Love」に収録。元々は代表曲である「Shout」や「Everybody Wants to Rule the World」のように、シンセサイザーが印象的なエレポップでしたが、やがて洗練されたAORに向かっていきました。この曲はそんな洗練されたAORバンドが、ビートルズを研究するとこうなるよ!ということを見せてくれる1曲。

・Electric Light Orchestra
「Mr. Blue Sky」

1977年に発表された「Out of the Blue」に収録。Electric Light Orchestraは、ビートルズの後継となることを目標に結成されたバンド。あらゆる曲にビートルズオマージュが散りばめられていて、ジョン・レノンにも「ビートルズの息子」と言わせてしまうほど。この曲は『スペースロック』とも評されますが、最初に紹介した「Nine in the Afternoon」とネタ元は同じ辺りなので、時代によるサウンドやアレンジの違いを比較すると面白いでしょう。