【名曲・名盤特集】90年代の有名ブリットポップバンド一覧

1990年代にイギリス発で大流行した「ブリットポップ・ムーブメント」を特集!

ブリットポップとは?

80年代後半から90年代前半のイギリスではストーン・ローゼスやハッピー・マンデーズなどのマンチェスターのアーティストたちが注目を集めた「マッドチェスター・ムーブメント」が起きていました。

その後、アメリカでニルバーナなどのグランジ/オルタナティブ・ロックが流行します。それらの流行に押され、かつマッドチェスター・ムーブメントの流行の収束もあり、イギリスの音楽シーンは一時期勢いを失っていましたが、90年代中盤になると、イギリス的な個性を持ったアーティストたちが多数登場し、それらは「ブリットポップ」と呼ばれ、世界的な流行となりました。

 

それと同時にイギリスのカルチャーが音楽のみならず、美術・ファッションなど様々なジャンルで注目され「クール・ブリタニア」と呼ばれるようになり、その隆盛に注目したイギリス政府はそれを国策として後押ししました。この政策は後に「クール・ジャパン」なども含めて世界で参考にされました。

OASIS

オアシス

ブリットポップを代表するアーティストといえばこのオアシス。2024年に再結成を発表して再び注目を集めています。

Blur

ブラー

1990年デビュー。1994年リリースのシングル『ガールズ&ボーイズ』が大ヒットとなり、アルバム『パークライフ』は全英1位を獲得。オアシスと並んでブリットポップの代表的バンドとして認識されるようになり、マスコミも個性の違うこの2組をライバル関係として煽り、大きな話題となっていきました。

Suede

スウェード

1992年デビュー。その端正な容姿と過激な歌詞、耽美的な音楽性が当初から注目を集め、1stアルバム『スウェード』は全英1位を獲得しました。2003年に一度解散しましたが2011年に再結成しました。

PULP

パルプ

結成は古く、1978年。長い下積み時代を経て1993年にメジャーデビューすると、ボーカルのジャービス・コッカーの個性的なキャラクターも含めて人気が爆発し、アルバム『コモンピープル』は全英1位を獲得しました。

RADIOHEAD

レディオヘッド

1992年デビュー。この『Creep』という曲の途中のギターによる「ガガッ!」というノイジーな音と、その歌詞の内容が大きな注目を集めました。彼らは後にブリットポップ・ムーブメントの枠を超え、『OK コンピューター』(1997年)や『キッド A』(2000年)など実験的な要素も強い作品を発表し、時代を代表するアーティストになっていきます。

The Verve

ザ・ヴァーヴ

1992年デビュー。1997年に『Bitter Sweet Symphony』と『The Drugs Don7t Work』が続けてヒットし、同年のアルバム『Urban Hymns』は14週連続で全英1位、売り上げ1000万枚を超える大ヒットとなりました。

Primal Scream

プライマル・スクリーム

結成は1982年と古く、1987年に1stアルバムを発表以来、様々な音楽性を表現してきました。1991年にヒットしたアルバム『スクリーマデリカ』はロックとアシッド・ハウスが融合した音楽でしたが、ブリットポップ・ムーブメントの最中に発表されたヒット曲『ロックス』を含むアルバムではローリング・ストーンズのようなロック・アルバムになっています。

Manic Street Preachers

マニック・ストリート・プリーチャーズ

1991年デビュー。同時に「30曲入りの2枚組のデビューアルバムを発表し、世界中でナンバーワンにした後、解散する」と宣言したり、軽くみられたように感じたインタビューで自分たちが本物であるということを示すためにカミソリで自分の腕に「4 REAL」と切り刻んだりと、音楽以外でも話題となりました。この『Motorcycle Emptiness』は、当時の渋谷などで撮影されています。



Spiritualized

スピリチュアライズド

1997年発表の3rdアルバム『宇宙遊泳(Ladies and Gentlemen We Are Floating in Space)』が全英4位を獲得し、その年のNMEが選ぶ年間ベストアルバムにも選ばれました。

Stereophonics

ステレオフォニックス

1997年デビュー。1stアルバムから100万枚を超えるヒットとなり、2ndから6thアルバムまで5作連続で1位を獲得するなど、イギリスで絶大な人気を誇り、2022年に発表した最新作でも全英1位を獲得するなど現在でもその人気は健在です。

Kula Shaker

クーラ・シェイカー

1995年デビュー。インド音楽とロックが融合したその音楽性と、ボーカルのクリスピアン・ミルズのカリスマ性で人気を博しましたが1999年には解散。惜しまれながら短命に終わりましたが、2005年に再結成しています。

UNDERWORLD

アンダーワールド

1987年デビュー。1995年のシングル『Born Slippy』のB面(カップリング曲)に収録された『Born Slippy Nuxx』が、1996年公開の映画『トレインスポッティング』のラストシーンに使われて大ヒット。2012年に開催されたロンドン・オリンピックの開会式セレモニーでは、音楽ディレクターを務めました。

The Prodigy

ザ・プロディジー

1990年頃からレイブカルチャー・シーンで注目されていましたが、1996年『Firestarter』などが立て続けにヒット。3rdアルバム『The Fat of the Land』は、全世界で1000万枚を超えるメガヒットになりました。

The Chemical Brothers

ケミカル・ブラザーズ

1995年デビュー。1996年にオアシスのノエル・ギャラガーをゲストボーカルに迎えた『Setting Sun』がチャート1位を獲得。「Best Rock Instrumental Performance」、「Best Electronic/Dance Album」、「Best Dance Recording」、「Best Electronic/Dance Album」などグラミー賞も度々受賞しています。

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