レコーディングエンジニアに向いてる人ってどんな人?
レコーディングエンジニアになるには、どんな才能が必要なの?
そんな疑問にお答えしちゃいます。
レコーディングエンジニアとは
そもそもレコーディングエンジニアの仕事ってどんなものなのでしょう?
大体は皆さん知っていると思うんですよね。
アーティストがレコーディングスタジオに来て、演奏して、録音して、それをまとめて音楽にする。
こんなイメージじゃないでしょうか。
これ大体合ってます。
もともと1曲を創り上げるにはたくさんの人が関わっていました。
エンジニアをはじめ、ディレクター、プロデューサー、テックなど。
1つ1つの仕事を分散化していたので、たくさんの人が関わっていたのです。
ですが時代は流れ、技術の進歩や業界事情などもあり現在はわりと少人数で行われています。
その為、レコーディングエンジニアの役割も大きく変化しました。
昔は録音に特化した技術エンジニア的要素が強かったのですが、今は楽曲に対するアドバイザー的な要素もあり、
エンジニアはメンバーの一員として考えられることも珍しくありません。
仕事内容としては、楽器の搬入、セッティング、マイキング、録音、MIX、マスタリングまで幅広く行います。
また楽曲の完成までのイメージをアーティストと共有し、録音時の使用機材なども選定します。
さて、ここで話を戻しますが、そんな仕事に向いている人はどんな人なのでしょう?
レコーディングエンジニアに向いている人とは?
- コミュニケーション力がある
- いろんな音楽を聴いている
- 音楽だけじゃなく、たくさんの趣味がある
- 機械やPCに強い
- 細かい作業が得意
こんな人が向いています。
それでは、それぞれ細かく見ていきましょう。
コミュニケーション力がある
アーティストはいろいろな楽曲を持ってきます。
恋愛、青春、応援などテーマはさまざまです。
ですが、恋愛ソングを持って来たからといって、その人が恋愛をしているわけではありません。
しかしその楽曲を作った理由はあるのです。
アーティストはいちいちその背景まで説明しません(する人もいるけど)。
ですから楽曲を聞き、コミュニケーションを取り、どんなテイストにしていくのか、どんな完成をイメージしているのか、それを共有していきます。
それによって録音機材、特にマイクの種類などはかなり変わってきます。
イメージが共有できていないと完成形が良いものにならないので、コミュニケーション力はとても大切な要素となります。
いろんな音楽を聴いている
曲を持ってきたアーティストが「この曲、ボサノバっぽくしたいんだよね」と言った時に「ボサノバって何?」ということになると、途端にそのエンジニアへの信頼が無くなります。
ボサノバ知らないのに創れないでしょ。と。
アーティストはいろいろな楽曲イメージを持って完成形を想像していきます。
それに対応できるように音楽知識はとても大切です。ロックだって年代によって相当変わりますしね。
そして、たくさんの音楽を聴いているということは、たくさんの楽器を知るということにも繋がります。
そしてそれは、その楽器の録音方法を知るということに繋がるのです。
録音はマイキングがとても重要です。
楽器は全て音の出所が決まっています。
そこにマイキングすることでオンマイク(一番大きい音が鳴る部分)を録音することができます。
いろんな音楽を聴く、知るということは、その先にある優れたエンジニアになる為の礎にもなるのです。
音楽だけじゃなく、たくさんの趣味がある
録音スタジオには様々なアーティストが訪れます。
もちろん規模にもよりますが、録音時、共有する時間がたくさんあります。
食事や休憩時間はその中心と言ってもいいでしょう。
これはコミュニケーション力にも通じる部分もあるのですが、その中での会話は当然音楽だけではありません。
日常のこと、最近のこと、そしてそれをどう感じたのか。どう考えたのか。
その人を知る機会がたくさんあるのです。
そしてその会話にはたくさんのヒントがあります。
優秀なエンジニアはその会話の端々からどんな思考で音楽的要素に繋がっているのか。
どんなものをかっこいいと感じ、どんなことに力を注いでいるのかを見極めながら会話をしています。
一見、難しそうに書いてますが、知らない人同士が会話するのです。
共通点や趣味のことなど話すのは普通のことですよね。
その中でたくさんの共通点があれば相手との距離が近くなりますし、どんなものを創りたいのか、より分かり易くなります。
なので、たくさんの趣味があれば自ずと共通項が見つかり、会話が成立しやすくなるのです。
機械やPCに強い
これは言わずもがな。というところではありますが、録音機材やDAW、プラグインなどは日々進化しています。
音楽はテクノロジーと共に進化してきました。
また、新しい音楽はテクノロジーによって生み出されることも珍しくありません。
エンジニアには「好奇心」と「探究心」は常に隣にあり、日々進化するものに順応する力が必要です。
細かい作業が得意
アシスタントエンジニアの作業にもなる部分でもありますが、エンジニアはとても細かい作業がたくさんあります。
録音時のパンチインやMIX作業での無音部分の削除や被り音の削除や調整など、全ての音素材を揃え、綺麗にする作業がまずあります。
その上で使用する音素材一つ一つにプラグインを掛けたり、音量を調整したり、音を左右に振ったりします。
1つの音素材でもオンマイク(一番大きい音の部分)、オフマイク(離れた場所に立てる鳴りなどを録音するマイク)などがあり、それを調整。
プロの演奏ではドラムだけで50-100トラック(音素材)あることも。
さらにボーカルなどはピッチ補正なども行うので、かなりの量を作業することになります。
もちろん演奏や歌がうまく、修正がほとんど無いプロもたくさんいるので作業量はアーティスト次第というところもあります。
長い時間パソコンやミキサー卓に集中して向かい合うことになるので、それが苦にならない人が向いているのではないでしょうか。
最後に
さて、アマチュアとプロの差ってどこにあって、どのくらいあるのでしょう?
機材が扱える、パソコンが使える、という部分に関してはアマチュアもプロも大差が無いように思います。
もちろんプロ用のミキサー卓などは家に無いので、専門部分の知識や技術に差は大きくありますが、これは単純に使ってないから出る差であって、使える環境があればその差はたぶん埋められると思います。
決定的に違うのは「細部に拘る細かさ」「アーティストとのイメージ共有力」そして何より「良いモノを創る」という執念に近いクリエイティブさにあると思います。
エンジニアという職業はアーティストがあってこその職業です。
アーティストが持ってきた楽曲が、エンジニアの手が加わる事によってクオリティが下がるなんてことはあってはいけません。
だからこそたくさんの音楽を聴き、知識を蓄え、音楽だけでない創造力を養い、アーティストに様々な方向から提案をしながら良いものを創り上げていくのです。
今回挙げた向いている人の要素全てが、いま備わってる必要はありません。
1つでも当てはまり、「音楽が好き」という芯があればエンジニアになるチャンスはたくさんあります。
是非目指してみてください!
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