MTV Video Music Awards JapanはMTVジャパンが主催する日本のミュージックビデオの祭典で、1年間を通じて各部門で最も活躍したアーティストに対して賞を与えるイベントです。
2002年から開催されたこのイベント。
2010年より「最優秀ダンスビデオ賞」が設立されました。
年間を通してダンスパフォーマンスとミュージックビデオの完成度の高さが評価されるこの賞。
13年間どんなアーティストが受賞し、どんなダンスパフォーマンスがあったのでしょうか?
ダンスパフォーマンスとミュージックビデオの完成度の高さを評価
2010年 『Poker Face』Lady Gaga
デビュー・アルバム『ザ・フェイム』からセカンド・シングルとしてリリースされたこの曲。
世界的にヒットをして彼女の地位を確立した楽曲となりました。
タイトルと同様にポーカーフェイスでダンスをこなし、様々なダンサー達が激しく躍るこのMVは、レディー・ガガの存在とダンスクオリティの高さが評価されました。
2011年 『Born This Way』Lady Gaga
アメリカのBillboard Hot 100、Japan Hot 100で1位を獲得。
世界全体ではiTunesにてわずか5日で100万DLを達成しiTunes史上最速を記録したこの曲。
「すべての人が自分自身を誇りに思い、愛されるに値する」というメッセージを込めたこの作品は多様なサウンドを取り入れた作品となっています。
また、学生やTikTokerがこの楽曲を使って踊る動画がたくさんUPされているので、ダンス好きは絶対に聞いたことのある作品です。
2012年 『レーザービーム』Perfume
「キリンチューハイ 氷結」のCMソング、「JAPAN COUNTDOWN」のEDテーマに起用されたこの曲。
イチローの「レーザービーム」から着想され、野球の送球フォームを真似て振り付けされた動きなど、PerfumeらしいダンスMV。
MV監督の関和亮さんは女スパイを主人公としたイメージで作成されています。
2013年 『FANTASTIC BABY』BIGBANG
ビルボードによって「史上最大のK-POPヒット曲の1つ」として認められたこの曲。
Youtubeで3億回の再生回数を超えたK-POPグループ初のミュージックビデオとなりました。
BIGBANGらしい激しくソリッドなダンスは衝撃的で、「自由のための戦い」として革命を表現し、バックダンサー達は「抑圧者と衝突する反逆者」としてサジャノリ(韓国の獅子舞)を踊っています。
2014年 『Magic of Love』Perfume
Perfume2回目の受賞をしたこの作品。
明るくPOPなMVで、視覚的ギミックで構成されています。
POPなハウススタジオで、トリッキーな仕掛けとPOPなダンスが見事にマッチングしています。
こういうダンスとPOPカルチャーのMIXはPerfumeが一番かっこいいと思います!
2015年 Perfume
この年はアーティストに対しての受賞となり、Perfumeが3度目の受賞をしました。
2016年 『LAY YOUR HANDS ON ME』BOOM BOOM SATELLITES
主役で登場する小さい女の子は、2016年10月9日に他界したBOOM BOOM SATELLITESボーカル川島道行さんの娘さん。
メンバーの中野さんは「この曲が川島道行にとって、BOOM BOOM SATELLITESにとって最後の作品となりました。
残された僅な力を振り絞って、録音し完成させて、この作品を世に送り出す事ができたことを、僕も川島も心の底から誇りに感じています。」とコメントしました。
2017年 『ラビリンス』MONDO GROSSO
満島ひかりさんが躍りながら怪しげな街を1カットで躍りながら徘徊するというMV。
これ実は巧みに編集されていて、3カットくらいされてます。
舞台は香港。怪しげな雰囲気に合った怪しげな色使いでMONDO GROSSOぽさをとても上手に表現されています。
2018年 『DDU-DU DDU-DU』BLACKPINK
銃声を模倣したタイトルのこの曲。
ローリングストーン誌の歴代韓国ポップソングベストリストにも登場しました。
このMVはアーティスト名と同じ様に「黒」と「ピンク」が基本的な色構成になっていて、韓国EDMのPOPかつラップ要素を含んだダンスがとても魅力的に表現されています。
2019年 『忘れられないの』サカナクション
昭和レトロPOPを追求したようなこのMV。
画面構成も4:3のアナログテレビサイズで創られている徹底ぶり。
ダンスも80年代テレビ歌番組を徹底的に意識した「あるある」で創られています。
これサカナクションだからカッコイイ!
2020年 『Make you happy』NiziU
縄跳びダンスで有名になったこの曲。
MVは実は2種類あって、このMVとダンスパフォーマンスビデオ。
ダンスパフォーマンスビデオの方は最初から最後までしっかりダンスメインのつくり。
このMVは前半がNiziUになる前(変身前)で全て個人カットになっていて、グループショットはありません。
後半はNiziUのステージに上がり、全員でダンスパフォーマンス。
この曲、縄跳びダンスばかりに注目いきますが、間奏部分の激しいダンスは必見です!
2021年 『REAL』JO1
“まだ見ぬ世界で新しい自分と出会う”という意味が込められた「ハグダンス」が特徴のこのMV。
JO1らしい激しくソリッドなダンスとメンバー同志がハグするような振り付けで、今までとは少し違う世界を表現。
最後20秒からの2人1組になってぶつかり合う様なダンスは注目です!
2022年 『Habit』SEKAI NO OWARI
学校を舞台に国語教師に扮するFukaseを中心に20名の生徒役とダンスを踊りまくるMV。ダンス難易度が高く、この撮影の為にメンバー全員がダンススタジオに通い、レッスンに励みました。
当初の予定では、ダンスはサビ部分だけで、踊るのもFukase1人。しかし制作を進めていくと、メンバー全員が踊ることに。
生徒役で出演しているのはプロダンサーの方達で、振り付けもパワーパフボーイズの3名が行いました。
とにかく耳に残る楽曲とパワフルかつキャッチーなダンスは、最後まで見ちゃいます。
2023年 『Start over!』櫻坂46
会社を舞台に現実と空想の世界線で描かれたこのMV。
現実の静寂と妄想の暴走がダンスとして表現されています。
このMV、実はいろいろな撮影技法が混じって撮影されています。
映像好きな人にしか気づかない様な自然な創りなので、これも素晴らしい。
TAKAHIROさんが振り付けを行なっていて、大きな動きと細かい動きのバランスがうまく、それに撮影技法も重なって迫力ある映像に仕上がっています。
最後に
最近のアーティストには、ダンスの要素がとても大事ですよね。
なにより、アーティストがしっかりとダンスパフォーマンスを魅せてくれることが嬉しい!
そしてそのダンスを迫力満点に撮影し、ダイナミックに魅せる映像手法や監督のイメージは本当にすごいと思います。
2024年はパリオリンピックでブレイキンが開催され、AMIさんが見事金メダルを受賞しました。
これからも世界で活躍するダンサーがたくさん日本から生まれると思います。
ダンスの世界は面白い!今後も注目です!
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