プログレッシブ・ロックとは?
プログレッシブ・ロック(progressive rock)とは、1960年代後半に現れたロックのジャンルの一つで、「プログレッシブ=前進する、進歩する」という意味のように、それまでのロックのよりも進歩的・前衛的・実験的な音楽性を志向し、クラシック、ジャズ、現代音楽など、様々なジャンルのアプローチも導入され、変拍子や転調も多用された、構成が複雑で高度な演奏技術を伴った楽曲が多い、というのも特徴です。
4大プログレッシブ・ロックバンド(プログレ四天王)とは?
King Crimoson(キング・クリムゾン)、Yes(イエス)、Emerson, Lake & Palmer(ELP、エマーソン、レイク&パーマー)、Pink Floyd(ピンク・フロイド)のことを指します。
それでは、それぞれのバンドの名曲を聴いてみましょう!
King Crimson『21st Century Schizoid Man』
キング・クリムゾン『21世紀のスキッツォイド・マン』(1969年)
キング・クリムゾンはイギリスのバンドで、1969年デビュー。ギタリストのロバート・フリップを中心にメンバー・チェンジを繰り返しながら50年以上活動しています。活動期間が長い上にメンバー・チェンジも多数行われているため、その時期によって音楽性はかなり変わるのですが、まず聴いてみるとしたらこの彼らのデビューアルバム『In The Court Of The Crimson King(キング・クリムゾンの宮殿)』の1曲目の『21st Century Schizoid Man』でしょう。以前は『21世紀の精神異常者』という邦題で有名でしたが、現在では『21世紀のスキッツォイド・マン』に改められています。緊張感あふれる高度な技術に裏付けされた演奏が堪能できます。インパクトのあるアルバム・ジャケットも有名です。
ちょっと意外なところでは、ラッパーのカニエ・ウエストがこの曲をサンプリングした曲を発表しています。
Kanye West 『 POWER』 カニエ・ウエスト(2010年)
King Crimson『Heart Beat』
キングクリムゾン『ハートビート』(1982年)
1982年に発表された楽曲『Heart Beat』はかなりポップになっていて、ファンからは賛否両論でしたが、聴きやすさということではここを入り口にしても良いかもしれません。
Yes『Roundabout』
イエス『ラウンドアバウト』(1972年)
1969年デビューのイギリスのバンドです。この『Roundabout』はアニメ『ジョジョの奇妙な冒険』のエンディング・テーマでも使用されていましたので、馴染みのある方も多いかもしれません。次から次へと展開していく楽曲構成で、長い曲ですが飽きることなく最後まで聴き通せます。
Yes『Owner of a Lonely Heart』
イエス『ロンリー・ハート』(1983年)
彼らも何度もメンバーチェンジが行われたバンドで、そのため活動時期によって音楽性が変わってくるのですが、1983年に発表されたこの『Owner of a Lonely Heart(ロンリー・ハート)』はポップで聴きやすく、昔からのファンの間では賛否が分かれましたが、全米1位のヒットになりました。
Emerson, Lake & Palmer『Tarkus』
エマーソン、レイク&パーマー(ELP)『タルカス』(1971年)
ELPはキーボードのキース・エマーソンを中心に、グレッグ・レイク(Vo,Ba)、カール・パーマー(Drs)の3人で1970年に結成されたイギリスのバンドです。クラシックを取り上げた音楽性が特徴です。この『タルカス』は彼らの2ndアルバム『タルカス』の表題曲で、20分を超える大曲です。シンセサイザーをステージ上で楽器として使用した先駆者でもあります。
また、この曲はオーケストラ・アレンジされて、2012年のNHK大河ドラマ『平清盛』の劇中音楽としても使用され、話題となりました。
Pink Floyd『Money』
ピンク・フロイド『マネー』(1973年)
ピンク・フロイドは1967年デビューのイギリスのバンドです。作品の売り上げは2億5000万枚を超え、1973年に発表した8thアルバム『The Dark Side of the Moon(邦題『狂気』)』はBillboard 200に15年間(741週)にわたってランクインしたというロングセラーのギネス記録を打ち立てました。そのアルバムに収録されたこの『Money』もシングル・ヒットしました。
Pink Floyd『Another Brick in the Wall (PartII)』
ピンク・フロイド『アナザー・ブリック・イン・ザ・ウォール』(1979年)
1979年に発表された2枚組のアルバム『The wall』に収録されたこの曲も大ヒットしました。このアルバムのツアーではかなり大掛かりな舞台演出がなされてそれも大きな話題となりました。
5大プログレッシブ・ロックバンド
King Crimoson(キング・クリムゾン)、Yes(イエス)、Emerson, Lake & Palmer(ELP、エマーソン、レイク&パーマー)、Pink Floyd(ピンク・フロイド)の『4大プログレ・バンド』『プログレ四天王』に、Genesis(ジェネシス)を加えて「5大プログレ・バンド」ということもあります。
Genesis『Follow You Follow Me』
ジェネシス『フォロー・ユー・フォロー・ミー』(1978年)
1969年デビューのイギリスのバンド。ピーター・ガブリエルが在籍していた初期は彼の演劇性もあってシアトリカル期とも言われますが、彼が去った後はドラマーのフィル・コリンズがリード・ボーカルをとり、プログレ・サウンドになっていきました。この『Follow You Follow Me』は米英でヒットします。
次第にその音楽性はポップさを増していきます。1986年のヒット曲『Land Of Confusion(邦題:『混迷の地』)はグラミー賞の最優秀コンセプト・ミュージック・ビデオ賞を受賞しました。
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