オリジナルもカバーも歌唱力抜群の洋楽曲を聴き比べ
ミューズモード音楽院ボーカル専攻で、授業「ボイスアンサンブル」を担当しているmicky-T（みっきーてぃー）先生が、名曲とそのカバーをおすすめします。それぞれ違った味わいで隠れた名曲もありますので、ぜひ堪能してください。
What’s Going On『ホワッツ・ゴーイン・オン（愛のゆくえ）』
オリジナル Marvin Gaye 1971年
原曲はベトナム反戦曲として書かれたニューソウルの最高傑作曲で、数多くのアーティストにカヴァーあるいはサンプリングされています。
時代も違い、性別も違うのに、殆んどオリジナルのままカヴァーしているのが素晴らしい。名曲は何も足したり引いたりしなくても良いという代表例です。
カバー Cyndi Lauper シンディ・ローパー 1986年
You’ve Got a Friend『君の友だち』
オリジナル Carole King キャロル・キング 1971年
原曲はフォークポップの名曲で、グラミー最優秀楽曲賞を獲得しており、多数のアーティストにカバーされています。
前出曲とは対極的に、時代を越え全く違うものに仕上げています。これも名曲ならでは。シンプルで良いメロディは、どのようにもアレンジが可能なのです。
カバー Jamaica Boys ジャマイカ・ボーイズ 1990年
Can’t Help Falling In Love『好きにならずにいられない』
オリジナル Elvis Presley エルヴィス・プレスリー 1961年
往年の王道バラードともいえるキング・オブ・ロックンロールの原曲を、コーラス・ヴァージョンにアレンジしてあります。全く違うアレンジに、最初は「あれ？何か聴いたことある？」が「あの曲だー！」となり、感動ひとしお。
他にも、UB40のレゲエ・バージョン（1993年）もヒットしました。
カバー Cameo キャメオ 1983年
The Greatest Love Of All 『グレイテスト・ラヴ・オブ・オール』
オリジナル George Benson ジョージ・ベンソン 1977年
ボクシングの元ヘビー級王者モハメド・アリの、自伝映画『The Greatest』の主題歌として発表されました。
自己愛をテーマにした詞と曲の良さに加え、ホイットニーの圧倒的な歌唱力が光る名曲中の名曲。世界中で爆発的なヒットを記録しながら、日本ではそれ程ヒットしませんでした。。詞の理解って大事だなと思います。
カバー Whitney Houston ホイットニー・ヒューストン 1985年
If Only For One Night『イフ・オンリー・フォー・ワン・ナイト』
オリジナル Brenda Russell ブレンダ・ラッセル 1979年
シンプルかつポップ、完成度の高い詞と曲で定評のあるBrenda Russellの曲を、圧倒的歌唱力のLuther Vandrossがカヴァーした最高の逸品。
どちらも世界的なヒット曲を連発するミリオンセラー・アーティストなのですが、残念ながら日本では全く売れませんでした。。ぜひ聴いてほしいです。
カバー Luther Vandross ルーサー・ヴァンドロス 2001年
mickey-T
みっきーてぃー
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